幼稚園で英語教育導入したときのプロセス(海外インターン生)

4月から幼稚園に勤務して、同時に英語教育の導入が始まりました。

きっかけは昨年の夏頃。

海外インターンを運営する都内の学生団体から、幼稚園での海外インターン生受け入れの提案をもらったことでした。その後私の就職も決まり、担当者も付けられるということで英語導入の話が進みました。

4月より半年経過して一旦形が落ち着いたので、今での動きを時系列でまとめます。

 

2016年1月

・海外インターン候補生のスカイプ面接を行う

・東南アジア2ヶ国より1人ずつ受入れを決定

2016年3月

・弟のハワイの友人(20歳)が日本に来たくて、子どもが好きで、幼稚園で働きながらステイ出来ないかという話が出た。その子にも来てもらうことになった。

2016年4月

・ハワイの女の子が日本に来た。

・年長児のクラスに1週間ずつ交代でステイしてもらう。

2016年5月

ベトナムの女の子(大学3年生、英語教育専攻)が日本に来る。

・もう一人インドネシアの子も5月に来日予定だったけれどもビザの発行遅延で6月に延期。

・年長児クラスで毎日15分の英語クラスを始める。(私が補助に入り日本語でフォロー)

2016年6月

インドネシアの子(大学4年生、国際関係学専攻)も来る。

インターンの子たちには普段年中児のクラスにも入ってもらった。

2016年7月

ベトナムの子が帰国。

2016年9月

・年中児と年少児でもそれぞれ週に3日と2日、英語で遊ぶ時間を作る。

 

流れは以上。

もちろん内容とか補助の入り方とか細かいところは改善していかなければいけないけれど(※自分用メモ:マイクロマネジメント)、一番大切にしたい部分「子どもたちが英語に親しんで、外国の人とのコミュニケーションを楽しめる」という目標はとても良く達成できていると感じています。

本当にインターン生の子たちが明るく楽しそうにしてくれているし、先生たちも一生懸命コミュニケーション取ろうとしてくれて、

子どもたちがそれを受け取ってくれている。

 

語学教育として評価すると

年長児は、挨拶、名前、体のパーツや色、月などは理解していると思う。

年中児は、約3週間9回で"How are you?""I'm good.""I'm wonderful."等はok.

年少児は、歌を中心に、言葉の理解はまだ難しいけれどインターンの子たちが教室に入ってくれると"Hello"って挨拶したり、帰り道に"See you"って言ったりする。

 

導入プロセスについて振り返って良かった点

・最初からは英語のクラスを実施しなかったこと

ハワイの子が先生たちにも園児たちに馴染んでから始めたから、英語のクラスは、初めは教え方とか私も上手くサポートできなくて不十分な点も多かったけれど、すんなり継続できるようになったと思う。

・1人ずつ順番に来日したこと

当初は東南アジアの子2人が一緒に来る予定だったけれどビザの問題で1ヶ月ずれた。ただ、それが良かった。2人同時に来ていたら、十分ケアして上げられる余裕が無かったと思う。

 

英語のクラスについて何度か挙がった課題

これは主体のインターン生の子だけでなくて補助に入る私も含めての課題。

・数人の子をピックアップする時

この時インターンの子たちがピックアップした子に集中しすぎてしまって、時間がかかっても最後までという意識が強めで、他の子の集中が切れてしまう。 

・時間が長引いてしまう時

時間のコントロール。担任の先生たちは5分刻みで予定しているけれど、その(日本人的感覚の?)時間の厳密さを分かってもらうまでは難しい。

それくらい。

後は、インターン生たちが自分でPDCサイクル回してくれて(フォーマットがあるわけではない。自分たちで子どもの反応見て感覚的にすぐに修正してくれる。)どんどん上手くなってくれている。

 

最後に現時点で、英語教育の手段として海外インターン生を受け入れることについて現時点での評価が以下。

 

海外からのインターン生のメリット 

・一日幼稚園にいてくれる

派遣型だと英語クラスの時しかいてもらえないけれど、インターン生はずっと居てくれる。特に今年は英語に取り組む最初の年で、何も基盤がない中で、彼らが子どもたちと関係築いてくれていることはとても大きい。英語は手段。インターン生の子たちが、その前にあるべき目的になってくれていると思う。

・社会人を雇用するよりはコストが低い

毎日8時間なので勤務時間としては社会人と一緒だけれど 、学生のインターンという形態だから一人日本人雇用するよりはお給料安いです。

 

海外からのインターン生の難しさ

・短期で入れ替わること

期間は3ヶ月から1年。幼稚園で「教える」の行為のなかで「間(子どもたちを引きつけるリズム作りと空白の使い方)」が一つとても大切な要素なのだけれど、これは個人で感覚的に掴むもので言語化できない。だからせっかくそれを身につけられたくらいの時に帰国になってしまうのがもったいない。

・園外の生活も含めたモチベーションの管理

幼稚園で働く時間は1週間の活動時間の約半分。つまりそれ以外はプライベートの時間で、やっぱりその時間を有意義に過ごせるかどうかは、インターンのモチベーションに関ってくる。単身外国にやってきて、特に東京のようには周りに娯楽施設が無い地域で、今来てくれている子たちは皆かなりしっかりしている子たちだけれど、それでも「あ、この子最近私生活で少し落ち込んでいるな」と感じる時はあるので、その時にケアしてあげなきゃと思いつつ、出来きれずにいます。やっぱり「仕事でしょ」と割り切るわけにはいかない部分もあります。

 

Anyway

今のところどの子も本当に良い子で、がんばってくれていて、幼稚園にとても良いものもたらしてくれています。インターン生の子たち受け入れたことは成功だったと評価しています。